下野市小金井空襲慰霊祭に参加
公開日:2024年08月11日 最終更新日:2024年08月13日
「小金井空襲」をご存じでしょうか。1945 年(昭和20年)7月28日、宇都宮方面に来襲した米軍戦闘機のうち3機が東北線上り列車を追尾し、小金井駅で機銃掃射を加えました。その結果、戦没者の慰霊を迎えるため駅に集まっていた群衆と列車の乗客が犠牲になり、31名が死亡、約80名が負傷する惨事になりました(被害者数から栃木県内では宇都宮空襲に次ぐ戦災と言われています)。このとき来襲した米軍機は陸軍のP-51 戦闘機で、既に占領されていた硫黄島の陸上基地から本土に飛来するようになったものです。機銃掃射の状況は戦闘機のガンカメラに録画されており、NHKテレビでも紹介されました。
7月28日(日)、JR小金井駅西口にて恒例の下野市小金井空襲慰霊祭が開催され、当会の有志も多数参列しました。それは戦争こそが最大の環境破壊であり、戦争は絶対にしてはならないとの認識に当会は立つからです。以下、慰霊祭の概要を紹介します。市民の皆さん、地域の悲惨な戦災について世代を越えて語り継ぐことを考えてみませんか。
日時 2024年7月28日(日)9:30〜
場所 JR小金井駅西口(慰霊祭)〜オアシスポッポ館(講演会)
内容
① 下野市長および主催者・遺族・空襲体験者の挨拶
② 妙西寺・横井住職による読経〜参列者の焼香
③ 健康に関する講演会(遺族で元臨床検査技師の斉藤さん)
参列者 主催関係者、被災者の遺族、下野市議会議員、一般市民ほか多数
主催 下野市小金井空襲慰霊祭実行委員会
慰霊祭会場に集まった多数の参加者(主催者の話では過去最多とのこと)
犠牲者への哀悼の意を込めて挨拶する坂村下野市長
主催者を代表して挨拶する下野市小金井慰霊祭実行委員会の星野会長
小金井空襲における列車の中での体験を生々しく語る簗昌子さん(宇都宮市在住)
当時から79年が経ち、今や簗さんは唯一の生き証人として貴重な存在です。
「平和の礎」の前でお経を上げる妙西寺(筑西市)の横井孝明住職
今は亡き先代住職の横井千春さんは簗さんと同じ列車に乗り合わせた空襲の体験者です。
一人ずつ焼香を行う参加者
当日はNHK総合、FMゆうがお、ケーブルTVの取材もあり、後日それぞれ放送されました。
列を作って焼香の順番を待つ参加者
慰霊祭の後、オアシスポッポ館で健康講演会が行われました。
これは遺族の中に元臨床検査技師の方がおられて実現したものです。
健康講演会を行う斉藤嘉禎さん(小金井空襲の遺族、元臨床検査技師)
斉藤さんの父親は空襲に遭った列車の運転士で、小金井駅まで列車を運んだ直後に撃たれたそうです。
以下は小金井空襲に関する参考写真です。
小金井駅で米軍機の機銃掃射を受ける機関車(ガンカメラ映像)
機銃掃射した戦闘機と同型のP-51マスタング
その長大な航続距離により、硫黄島から日本本土に飛来して空襲を繰り返した。