映画「原発をとめた裁判長」の自主上映会を開催(環境問題を考える会)
公開日:2023年11月23日 最終更新日:2023年11月24日
県内では毎年11月に市民パレード「さようなら原発!栃木アクション」が開催され、当会からも有志が参加しています。今年はそのプレ企画として映画「原発をとめた裁判長」の自主上映会が県内各地で企画され、下野市地区では当会が10月29日(日)にこの上映会を開催しました。以下、概要を紹介します。
・日時 2023年10月29日(土) 14:00~16:30(開場:13:30)
・会場 下野市石橋公民館 会議室5
・上映作品 「原発をとめた裁判長〜そして原発をとめる農家たち」
・監督/脚本 小原浩靖
・参加費 無料(カンパ歓迎)
・主催 環境問題を考える会
・後援 さようなら原発!栃木アクション2023
2011年の福島原発事故から12年を経過していますが、今も3万人以上の方が避難生活を強いられ、栃木県内にも1200人の方が避難されたままです。また、福島原発では炉心溶融による汚染水の発生が今も止まらず、除染した汚染土や各地に拡散した指定廃棄物は処分の目処が立たず、原子力緊急事態宣言はいまだ解除できないまま、これだけの被害に対して誰も責任を取っていません。それでも政府はこれまでの脱原発依存政策を180度覆して原発の再稼働や新増設を画策しています。
思い起こせば、2014年に福井地裁で大飯原発の運転差し止めを命じる判決がありました。それは福島原発事故後に初めての原発を止める判決であり、今回の映画はその判決を下した樋口英明裁判長(当時)を追跡しています。樋口裁判長はなぜ原発を止める判断をしたのでしょうか。上映会にメッセージを寄せてくれた樋口元裁判長は「福島原発事故を経験し、原発の本当の危険性を知った私たちの責任は極めて重いものがあります。私たちの後に続く人々のために、これ以上『負の遺産』を増やしてはならないと思います。」と訴えています。この映画を通して、私たちは改めて原発とは何か、原発事故はなぜ起きたのか、原発事故は何をもたらしたのか、今後どのように取り組むべきか、等について考えてみる必要があると思います。
会場は多くの来場者で満杯になり(参加者計65名)、原発問題への関心の高さが窺えました。
当日の司会進行を担当した環境問題を考える会の益子事務局員。
開会の挨拶をする環境問題を考える会の中里代表。
後援団体のさようなら原発!栃木アクションを代表して挨拶する一木弁護士。
上映中の画面に見入る参加者の皆さん。
上映終了後、樋口元裁判長からのメッセージを読み上げる環境問題を考える会の平戸事務局員。
上映会終了後、参加された皆さんと共に活発な質疑応答、意見交換が行われました。
以下は樋口元裁判長から上映会に送られたメッセージです。