環境問題を考える会
                             

南摩ダム建設予定地観察会に参加(環境問題を考える会)

 4月22日(土)、下記による南摩ダム建設予定地観察会に当会を含む「下野市の水道水を考える市民ネットワーク」の有志が参加しました。当日は天候にも恵まれ、現地の貴重な自然・生態系と共に、必要性を疑問視されている長期ダム工事の実態を体感することができました。以下、概要を紹介します。

日時:4月22日(土) 9時〜12時
集合場所:鹿沼市上南摩室瀬(竜神様神社)
主催:思川開発事業を考える流域の会
   日本野鳥の会栃木
   ムダなダムをストップさせる栃木の会
   水環境条例制定ネットワーク

 南摩ダムは50年以上も前に思川開発事業の一環として計画されました。地形的にはダムに適していますが、南摩川の水量は非常に少ないので、肝腎な水は他の川に依存する計画でした。しかし、あてにしていた大谷川は今市市(現日光市)の取水拒否があり、貯水量を半分に変更しましたが、それでも水量の確保は十分と言えず、水収支が成り立たないダムとして疑問視されています。
 利水については、県南市町の水道水の水源に使う計画ですが、対象の2市1町(栃木市、下野市、壬生町)の水道水は100%地下水でまかなっており、水需要量も減少傾向にあります。もし下野市で一部でも南摩ダムの水を使うことになれば、市の水道水はまずくなり、水道料金も跳ね上がることが懸念されます。更に今回観察された貴重な自然の生態系を、上記のようなダム建設で消滅させてよいのかとの疑問があります。
 4月30日(日)には栃木市栃木文化会館にて、この問題に関する緊急集会が開催されます(詳細は下記サイト参照)。下野市も対象に含まれているこの計画に参加することの是非について、この機会に皆さんも考えてみませんか。
http://shimotsuke.genki365.net/gnks17/pub/sheet.php?id=26445

朝9時、集合場所となった上南摩町室瀬の「竜神様」社前に集まった参加者の皆さん。
一般市民と子どもたちも含めて約40名が参加。下野市からも10名が参加しました。
同左。出発前に主催者代表として葛谷理子さん(栃木県環境アドバイザー)が当日の予定を説明(左端)。右から二人目は主催者事務局の北村さん。
同左。思川開発事業と南摩ダム建設の経緯(問題点)および住民訴訟の経過について大木弁護士が解説。(同弁護士は旧南河内町の顧問弁護士もされていました。)
ダムサイト予定地を越えて既存県道を登り、予定の粟沢地区(ヤマナシの大木)を目指して林道に入ろうとしたが、ダム建設工事中との理由で工事関係者から拒否され、やむを得ず西之入方面に予定を変更する。
既存県道に沿って西之入の入口付近に至る。道路沿いに南摩川(支流)が見えるが、小川のように小さく、干上がっているところも多い。
回りの新緑がまぶしいほどに美しい。
同左。川沿いに群生するニリンソウ。
ニリンソウはイチリンソウと同じく湿潤な山地に自生している。
ここで参加者は車を降り、西之入林道に沿って散策する。
白い花が満開のヤマナシの木。その美しさに見入る参加者の皆さん。

同左。ヤマナシの花のアップ写真。
ヤマナシは梨の野生種で、本州の中部以南に自生すると言われており、この辺がほぼ北限ではないかと思われます。
前方の斜面にダムの最高水位を示す表示板が見える。それはダムができると満水時にはこの付近も水没することを意味する。
道端の小さな池で見つけたカエル(ヒキガエル?)の卵。
このような山奥でないとカエルの卵もあまり見られなくなったのは残念。
人工的に設置された植物保全区域。
思川開発事業では環境アセスの結果として、このような保全区域を設けていますが、ダムで消滅する自然環境や生態系はこれで保全したことになるのでしょうか。
渓流の中で水棲生物を採取する参加者の皆さん。
渓流の中でカジカの卵を発見。
カジカは日本固有種の淡水魚で、イワナやヤマメと同じく綺麗な渓流に棲息すると言われています。改めて貴重な生態系を体験しました。
同左。渓流で採取された水棲生物たち。
(カワゲラ、カゲロウ、サワガニ、ヤゴ等)
野生のシカの角(自然に抜け落ちたもの)も発見。
渓流沿いの湿地に群生するネコメソウ。
裂開した果実がネコの目に見えることから、この名があるとのこと。
渓流沿いの湿地にはコゴミ(クサソテツ)も多数見られました。
ゼンマイと異なり、調理が容易なコゴミは天ぷらやおひたしにして美味しく食べられます。
野鳥の会が発見したヒヨドリを望遠鏡で見る参加者の皆さん。ウグイスの谷渡りも随所で聞かれました。
新緑と新鮮な空気の中で早めの昼食をとる参加者の皆さん。
帰り道の途中、思川にかかる清洲橋(鹿沼市)の付近も視察しました。
同左、橋の下流側。ここは南摩ダムの水を県南地区(栃木市、下野市、壬生町)に卸売りする場合の取水場所として予定されています。
ここから下野市まで導水するために、どれほどの工事と費用が必要になるでしょうか。

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