下野市自然に親しむ会
                               

下野市に新しい文化財を発見(カザグルマ)

 カザグルマは、中国風に云うとテッセン(鉄線)、洋風に云うとクレマチスです。日本にもともと生えていた植物で、幕末に来日したシーボルトが国元に持ち帰り、繁殖させて大もうけしたそうです。その後、その株をもとに品種改良が行われ、現在は300とも3000種とも云われています。
 この植物は、環境省と栃木県により準絶滅危惧種として指定されています。この度、下野市内の2ヵ所でこの貴重な植物が確認されました。
 今後、この植物を、下野市の貴重な文化財として保護することを模索したいと考えています。

 もともとは2014年にサイクリングをしていた時に見つけました。きれいな花だな!!!と思い、撮影しました。その後、この植物は、準絶滅危惧種であること、栃木県内では日光など数カ所にしか生えていないことが分かりました。
 そこで昨年に満を持して確認に行きました。うれしいことに、見事に咲いていました。しかし、ここは、石橋駅周辺から姿川までの散歩道にあたっているのです。ひょっとすると盗まれるのではないかと考え、花のついていない茎を少しいただき、挿し木をしました。
 そして、残念なことに、やはり見事に根っこからぬかれてしまいました。あとで調べたところ、カザグルマの移植は非常に難しく、植え替えても花が咲くには時間がかかるそうです。
 一方、準絶滅危惧種ということで、極めて貴重な植物ですので、つくば市にある科学博物館の植物園に勉強に行きました。 その結果、この植物園ばかりでなく、発見された固有の土地でも保存する必要があることが分かりました。また、そこでカザグルマ研究家である飯島さんを紹介されました。
 今年のことです。残念なことに、昨年元株が抜かれたところには、花は咲いていませんでした。飯島さんのお話では、このようにしてカザグルマが絶えて行くのだそうです。しかし、幸いなことに去年川俣会員が挿し木をして根付いた3本の苗に花が今年になって見事に咲きました。花はみごとによみがえったわけです。
 そして、5月5日に飯島さんにお出でいただいて、現地調査をしました。その結果、この場所は昔は姿川の三日月湖だったのだろう、花を再度咲かせるためには、この場所に日が当たるようにする必要があること、その他の示唆をいただきました。
 一方、今年になって新たな仲間となった金井会員が、別の場所でカザグルマを発見しました。そこで、飯島さんたちとその花も観察に行ったところ、みごとに咲いていました。前の花より白いですが、系統としては同じで、ただ白く見えるだけだろうとのことです。
 この場所もおそらく姿川の三日月湖だったところで、湿地の縁にあり、農道の法面に咲いています。ただ、センニンソウなどの肥えた土に生える植物が多いことから、カザグルマの生育環境としては適していないとのことでした。今後は、カザグルマだけを残して草刈りをすること、刈り取った草は、そこに残さずに、別途に廃棄する必要が有るとのことでした。
 飯島さんには、カザグルマの増やし方ばかりでなく、貴重な植物の保護活動のあり方、その他の多くの重要なことを教えていただきました。特に、住民の生活の中に貴重な植物があって、それを大切にする気持ちを持ってもらうこと、そして国分寺や薬師寺跡だけが文化財ではないことが強調されました。

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